デイサービスに慣れるまでの、長い道のり

今だから言えること

― 家族として、介護職として感じたこと ―

在宅介護が始まり、デイサービスの利用に悩んだ時期の体験をもとに、
本人が慣れるまでに感じた不安や、家族として迷ったこと、
そして介護職としての視点から、後になって気づいたことをまとめています。

「行ったほうがいいと分かっていても、なかなか踏み切れない」
そんな場面での、一つの考え方として参考になれば幸いです。


在宅介護が始まった頃のこと

在宅介護が始まったのは、平成22年(2010年)頃でした。
介護が本格的になっていく中で、特に悩んだのが、
デイサービスを利用し始めるまでの過程でした。

頭では必要性を理解していても、
実際に生活の中に組み込むとなると、
思っていた以上に気持ちの整理が追いつかないことが多くありました。


デイサービスへの強い不安

本人にとって、
知らない場所へ行くこと、
知らない人と過ごすことは、
とても大きな不安だったように思います。

家族としては「良かれ」と思って準備をしていても、
気持ちが追いつかず、話を聞いてもらえないこともありました。

介護職として現場を見てきた経験があったからこそ、
「不安になるのは自然なこと」と分かっていたはずなのに、
家族の立場になると、冷静でいることは簡単ではありませんでした。


「行ったほうがいい」と分かっていても

「行ったほうがいい」と思う気持ちと、
無理に進めていいのかという迷いの間で、
何度も立ち止まりました。

声のかけ方一つで雰囲気が変わってしまうこともあり、
正解が分からないまま、その都度考えながら向き合っていたように思います。

介護職としては
「急がなくてもいい」「段階を踏めばいい」と
分かっているつもりでも、
家族になると、その判断が難しく感じる場面が多くありました。


少しずつ、時間をかけて

すぐに毎回利用するのではなく、
最初は月に数回から、少しずつ試す形にしました。

一カ所目のデイサービスには通うことができませんでしたが、
二カ所目のデイサービスで、ようやく通えるようになりました。

遠回りに感じることもありましたが、
本人の様子や気持ちを見ながら進めたことで、
結果的には無理のない形になったのだと思います。


支えてくれた職員の方々

職員の方と相談しながら進める中で、
本人も少しずつ環境に慣れていったように感じています。

介護職として働いていた経験がある今、
改めて振り返ると、
本人が安心できる関係づくりや、
無理のないペースを大切にしてもらっていたことが、
とても大きかったのだと思います。

介護士としての知識があっても、
家族の立場になると一人で抱え込んでしまいがちで、
周囲と一緒に考えることの大切さを実感しました。


今、振り返って思うこと

当時は余裕がなく、ただ必死に向き合っていましたが、
今振り返ると、あの時期は介護生活の中で
一つの大きな山だったと感じています。

介護職として現場を経験した今だからこそ、
本人の気持ちやペースを尊重することが、
結果的に継続につながるのだと、
改めて感じています。


同じ立場の方へ

もし今、
デイサービスの利用を嫌がられて悩んでいる方がいたら、
時間がかかることもあり、通うデイサービスの場所や環境によって、
合う・合わないが出てくる場合もあります。
そんな考え方もあることを、知ってもらえたらと思います。

実際に、いくつかの事業所を経験してみて、
本人に合う場所に出会えることが、
続けやすさにつながると感じます。

介護士として持っていた考え方と、
家族として実際に向き合う中で感じることは、
似ている部分もありますが、違って感じることも多々ありました。

遠回りに感じることもありますが、
一つ一つ試してきた経験が、
後から振り返ると意味を持っていたと感じることがあります。

家族だけで抱え込まず、
周囲の力を借りながら、
その時その時に合った関わり方を探していくことも、
一つの選択肢だと思います。

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