今だから笑える話

あの夜は、介護生活のスタート時点だったのかもしれません

下の子が高校を卒業したばかりの頃、わが家で起きた出来事です。今思い出すと、少しおかしくて笑ってしまうのですが、当時は本当に必死でした。その日、父と母は大喧嘩をしました。父は杖を使って歩く状態だったのに、夜11時ごろ、何を思ったのか家から飛び...
介護の食事

介護で一番つらかったのは、食事だった

介護で何が一番大変だったかと聞かれたら、私は迷わず「食事」と答えます。毎日のことなので、休みがありません。何を作ればいいのか、どうしたら食べてくれるのか。それを考えるだけで、気持ちが重くなる日もありました。刻み食からミキサー食まで、できるこ...
声かけの工夫

介護現場で学んだ、声かけひとつで空気が変わる瞬間

声かけひとつで、空気が変わることがある介護をしていると、「何を言うか」よりも「どう声をかけるか」で、相手の反応がまったく変わることがあります。同じ内容でも、伝え方ひとつで穏やかにもなれば、一気に険悪になることもある。それを、何度も経験してき...
今だから言えること

親の老いと向き合えなかった私の気持ち|介護をして気づいたこと

親は、いつまでも生きていると思っていた親は、いつまでも生きているものだと思っていました。体が思うように動かなくなっても、年を重ねても、そばにいるのが当たり前で、それがずっと続くものだと、疑いもせずにいました。少しずつ変わっていった父の姿父は...
判断に迷った場面

両親が、初めてショートステイを利用した日の出来事

両親が初めてショートステイを利用した日の朝、ショートスティに迎えにいくと、父はこれまで見たことがないほどの剣幕で怒っていました。「こんな人と、友達なら絶対に許さん」人に対して、あそこまで強く怒る父の姿を見るのは初めてでした。迎えに行ったのは...
くすっと笑えた日常

父の小言は、だいたい二段構えだった

夕方のキッチンで、夕飯の支度をしていた時のこと。フライパンに火をかけ、鍋の中身を気にしながら、正直、夕飯に追われていたから余裕がなかった。「おーい」と呼ぶ父の声そんな時、居間のほうから父の声がした。「おーい」聞こえてはいた。でも、今は手が離...
介護士になって笑えた出来事

耳が遠いと言われていた爺さんの話

今日は耳が近いみたいですよケア中、職員が言いました。「この爺さん、耳が遠いから」私は心の中で思いました。(いや……遠いのは……耳じゃなくて……話すスピード)きっかけは、戦場カメラマン私が「ゆっくり、はっきり話す」ことを意識するようになったき...
やってよかったこと

デイサービスで交わされた、思わぬ一言

デイサービスに通い始めて、少しずつ日常が落ち着いてきた頃のことです。少しずつ環境にも慣れてきて、職員さんとの何気ない会話が増えてきた時期でした。そんなある日、体格の話になったそうです。職員さんが「私もけっこう大柄だからさ〜」と、何気なく話し...
判断に迷った場面

今でも胸の奥に残っている出来事

今でも、ときどき思い出しては胸の奥に残る出来事があります。それは、父に運転免許を返してもらった時のことと、デイサービスを利用し始めた頃のことが、ちょうど重なっていた時期の話です。運転が怪しくなってきた父と、畜産業の現場当時、父は畜産業をして...
後悔や葛藤

後悔はないと言いたいけれど

― 亡くなって一年以上たっても、心に残っていること ―後悔はない、と言いたい。その言葉は、嘘ではないと思っている。それでも、心のどこかに小さく引っかかっているものがある。お金さえもう少し余裕があったら、働き方を調整して、父と一緒にいられる時...