両親が初めてショートステイを利用した日の朝、
ショートスティに迎えにいくと、父はこれまで見たことがないほどの剣幕で怒っていました。
「こんな人と、友達なら絶対に許さん」
人に対して、あそこまで強く怒る父の姿を見るのは初めてでした。
迎えに行ったのは、姉と私の二人。
車の中でも怒りは収まらず、怒鳴る状態が続きました。
そのまま、いつも利用しているデイサービスへ移動しました。
来所した時も怒りが強く、対応が大変だったそうですが、
職員さんの声かけによって、お昼頃には少しずつ落ち着いていったとのことでした。
管理者の説明に感じた違和感
その時、ショートステイの管理者から
「お父さんは、ペースを乱されると怒るんです」
と説明を受けました。
一方で、会議では
「認知症や精神疾患の方をこれまで多く見てきているので、対応は可能ですよ」
とも話していました。
しかし、その言葉とは裏腹に、
父の状態を理解していると言いながら、
父のペースに配慮した関わりが十分ではないと感じました。
正直、強い違和感が残りました。
利用を断るという決断
その日の出来事をケアマネジャーに伝え、
「このショートステイは利用できません」
とはっきり伝えました。
後日、管理者が自宅に来られましたが、
「父のペースに合わせてもらえない場所は利用できません」
と、改めてお話ししました。
介護を受ける側のペースを尊重するということ
在宅介護の経験、そして介護職として働いてきた経験から、
私にはずっと感じていることがあります。
高齢者や障がいのある方が、
働く側の忙しさに合わせなければならないという考え方には、
どうしても納得がいきません。
人は鏡ですから。
声かけや関わり方ひとつで、反応は大きく変わります。
介護現場で感じた「本当に早い丁寧な介助」
以前働いていた介護現場での話です。
・常に忙しく動き、業務を抱え込む職員
・相手のペースに合わせ、落ち着いて関わる職員
実は、入浴介助が早く終わるのは、
相手のペースに合わせて関わっていた後者の職員でした。
声かけを工夫すると、
利用者さんは自然と協力してくれていました。
結果的に業務はスムーズに終わり、
「この職員さんがいてくれた日は、夜も落ち着いて過ごせるんです」
と家族が話しているのを聞くたびに、
すごい職員だと感じ、関わり方の大切さを実感していました。
おわりに
介護は、急げば急ぐほど時間がかかることがあります。
相手のペースを尊重することは、
甘やかすことでも、遠回りでもありません。
父のあの怒りは、
「分かってもらえなかった」というサインだったのだと今は、そう受け止めています。



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